摂氏5度!
春はそこまで来ている、と思っていたのですが、この冬一番の冷えみとなりました。冬期に必要な配慮を再確認しましょう。
塗装作業では、塗料が乾燥・硬化して耐久性のある塗膜を形成するために、ある程度の温度が必要となります。気温が摂氏5度以下になると以下のような問題が起こるため、特に注意が必要です。
1. 乾燥・硬化反応の低下
塗料は、乾燥と硬化の過程で化学反応を利用して塗膜を形成します。低温下では反応速度が著しく低下し、十分に硬化するまでに時間がかかるため、作業中に埃や水滴が付着してしまうなど、仕上がりにムラや密着不良が発生しやすくなります。
2. 結露のリスク増大
寒い環境では、塗装面が夜間や朝方に結露しやすくなります。濡れた状態で塗装を行うと、塗料の定着が不十分になり、仕上がりが悪くなる可能性があります。
3. 凍結の危険性
塗料中の水分や溶剤は、気温が低すぎると凍結する恐れがあり、これにより塗膜の形成が妨げられ、後々の耐久性にも悪影響を及ぼします。
4. 公共工事基準の遵守
国土交通省の公共建築工事標準仕様書などでは、気温が5度以下の場合は塗装作業を行わないことが定められており、この基準に沿った施工管理が求められています。
多くの塗料メーカーは、気温5度以下での施工を推奨していません。 これらの理由から、塗装作業を実施する際は、最低でも気温が5度以上であること、さらに湿度が85%以下であることが理想的とされています。もし低温の環境下で作業を行う場合は、採暖や適切な養生設備を用いて施工環境を整え、塗料の仕様書に記載されている条件を厳守する必要があります。それで、弊社では温度計や湿度計での計測を基本にしております。☺️